SATの勉強方法~ワインの味が分かるようになる!~

授業では毎回テイスティングがあります。自分専用に並べられたワイングラス、「50mlを目分量で注ぐんですよ~」と先生が言われながらグラスにワインを注ぎ、瞬間立ち上がる香りにそのワインの味を思い描いてドキドキ…。

ワインの勉強において、最も楽しい時間です。

 

さてそのテイスティングですが、なるべく早い段階でSATの内容を押さえておくのがおすすめです。SATとは、ざっくりいうと「誰がテイスティングしても、同じ評価になるように決めたルール」です。SATを理解する前と後では、テイスティングが別物になります。

ワインのテイスティングコメントは、「猫の尿*1」「白く大ぶりな花(*’ω’*)」などなど、分かりにくい表現が使われがちです。これらの表現は法律で規制があるわけではありませんので、言ったもの勝ち。放っておけば、どんどん芸術的な凝った表現が出てきて、聞いている側は訳が分からなくなります。

そこでテイスティングの評価方法と、その時に使う言葉にルールを設けて、だれが評価しても、そして誰が聞いても、分かるようにしましょう、というものです。SATという分かりやすい物差しを使うことで、ワインの味を評価することができるようになります。

 

流れとしては、

(1)外観(色や濁りなど)

(2)香り

(3)味覚(甘さや酸味など)

を評価して、

(4)結論(良いor 悪いワイン、早く飲んだほうがいいor もっと寝かせたほうがいい)

を出します。

 

具体的には、SATのシートというものがあります。

 

 

これを手元に置いておいて、該当するものに〇をつけていけば一応完了します。しかし、漫然とテイスティングの度に〇をつけているだけでは、全然頭に入ってきませんし、理解度もイマイチです(経験談)。

 

そこでSATを理解して、覚える必要があります。どうやって理解して、覚えるかといいますと・・・

①SATシートを紙に書き写してみる(単純作業。)A4の紙でも用意して、そっくりそのまま書き写すだけです。書くだけであら不思議、頭に入ってきます。単純ですが、効果絶大でした。

②どういう時に、この色(や香り、味など)になるのか、自分なりにまとめる

③上記を覚える

 

最初から完璧にしようとせず、①~③をグルグル回していく感じです。特に②は、「MLF(マロラクティック発酵:アルコール発酵が終わった後で起こる乳酸発酵のこと)が起こるとバターの風味が出る」「オーク樽熟成でバニラの香りが出る」などなど、テイスティング以外の分野を勉強して始めて理解できる項目もあります。SATの理解と相性がいいのは、醸造工程です。この醸造方法を選ぶからこの風味が出るんだ~、というのが分かるようになります。

*1:+_+